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事業内容

事業概要

世界と東北の畜産を結ぶ、

飼料用穀物の物流拠点として


石巻埠頭サイロ株式会社は、好適な立地条件を備える石巻港食品団地内に世界から輸入した飼料用穀物の物流拠点として、大規模なサイロで原料の荷役保管・燻蒸等の関連業務を行っています。

私たちは徹底した品質管理のもとに業務の円滑・効率化を行い、飼料の輸入コスト削減を図りつつ安定的な供給を行うことで、畜産振興に寄与する目的を持っています。  

石巻埠頭サイロは、パナマックス級などの大型船舶が接岸可能な岸壁、ニューマチックアンローダーや機械式アンローダー、ホッパー式荷役設備の他に、敷地内には収容能力約13万トンのサイロ、燻蒸設備、トランスバック詰込設備、サイロスルー設備、自家発電設備、工場送りベルトコンベア2系列、トラック積みコンベア17系列などを保有しています。



施設紹介

荷役

真空吸引式(ニューマチック)アンローダー

400t/h


掃除機のように貨物を吸い上げて荷役をします。

東日本大震災の経験から、緊急退避システム、免震

装置を搭載しています。

機械式アンローダー  400t/h


内部のチェーンが回転し、貨物を掻き揚げて荷役をします。

東日本大震災の経験から、緊急退避システム、免震装置を搭載しています。

▶︎緊急退避システムとは

荷役時に震災等が起こり、電源が遮断された場合であっても、自らに搭載している発電機にて発電し、安全かつ自動で船内からブームを抜くことができます。

ホッパー式荷役設備  300t/h


グラブバケットを使用し、内航船よりホッパーに

投入することで荷役をします。

飼料用米搬入設備


紙袋またはトランスバックに入った飼料米を解袋し、

サイロ内へ搬入します。

搬入関連設備

サイロ棟への搬入ライン


400t/h×2系統で、本船から吸い上げした貨物をサイロ棟へ搬入します。

搬入計量器


各荷役設備より搬入された貨物は、5tまたは2t毎に

計量しています。

サイロ壜


ホッパー型サイロ 122,000トン (主ビン110本・副ビン48)

平底型サイロ 9,200トン (主ビン8)

収容能力合計 131,200トンを保有しています。

▶︎平底型サイロについて

スクリューが自転しながらサイロ床面に沿ってゆっくり公転し、サイロ内の貯蔵物をサイロ中央部から確実に排出する設備です。国内では数少ない設備です。

車両消毒設備


トラックの車両下部を消毒する為の装置です。

飼料を運ぶためのトラック及び構内へ進入する工事車両は、

必ずこの消毒装置を通過してから構内に入ります。

その他設備

▶︎岸壁(宮城県設備)
 ・水深:
11m(バ-ス長 185m)

 ・水深:4.5m


▶︎燻蒸設備


▶︎アンローダー直送設備


▶︎自家発電設備




主な取り扱い品目

とうもろこし

配合飼料の約半分を占める代表的な主原料で、あらゆる畜種の配合飼料に用いられます。

主成分はでん粉質で家畜のエネルギーとなります。

マイロ(グレインソルガム、こうりゃん)

栄養組成がとうもろこしに類似していて、とうもろこしの代替として使用される原料です。苦味成分のタンニンが含まれているので家畜の嗜好性は若干劣りますが、あらゆる畜種に用いられています。

大麦

とうもろこしやマイロと比較すると、タンパク質、繊維の含量は高く、エネルギーは低めです。一般的に脂肪のしまりが良くなるといわれ、肉豚や肉牛の仕上げ期で多く利用されています。

小麦

小麦は世界の主要穀物の一つです。

全ての家畜に対して嗜好性も良く、とうもろこしと同様にエネルギー源として使用することができます。

飼料用米

鶏や豚の飼料となる国内で生産される玄米です。とうもろこしと同等の栄養成分があり、とうもろこしの大部分を飼料用米で代替することができます。近年、米国産の輸入とうもろこしが価格高騰したことと、国内の飼料受給率向上を目的に生産量や使用が拡大している原料です。

大豆粕

油を搾った後の大豆を加熱乾燥したもので、最も代表的な植物性タンパク質原料です。配合飼料での利用量はとうもろこしについで多く、タンパク質に必須アミノ酸を多く含むのが特徴です。タンパク質含量44%のロープロテインのもの(ロープロミール)と48%タンパク質含量のハイプロテインのもの(ハイプロミール)の二種類があります。

ふすま

小麦の製粉の際に発生する外皮部分のことです。エネルギー価は低いですが、ビタミンB群とEが豊富でビタミン補給源になります。家畜の嗜好性も良く、繊維源にもなることから、特に牛用飼料に広く用いられています。

DDGS

とうもろこしからバイオエタノールを製造する際に副産物として発生する蒸留かすの乾燥品で、原料とうもろこしと比較して粗タンパク質や粗脂肪を3倍程度多く含んでいます。

菜種粕

油を搾った後のなたねの種実を加熱乾燥したものです。大豆油かすに比較してタンパク質含量、エネルギーがやや低いですが、大豆粕に次いで使用量の多い植物性油かすです。

グルテンフィード

とうもろこしからコーンスターチ(でん粉)を製造する過程で残る外皮(コーンハル)に、濃縮させたとうもろこし浸漬液(コーンスチープリカー)を混合し乾燥させたものです。糟糠類の中では、タンパク質が豊富でビタミン・ミネラル分も多いのが特徴です。

ビートパルプペレット

砂糖大根(甜菜)から砂糖液を抽出した残さ(副産物)を乾燥してペレットに加工したものです。可溶無窒素物・繊維を多く含み、牛に対する嗜好性は良く、はんすう動物の飼料原料として広く使用されています。

DHY(機械アルファ)

DHYで「デハイ」と読みます。DHYとは亜熱帯に生育するマメ科の牧草(アルファルファ)を刈り取った後、機械乾燥し、粉砕して直径6mm程度のペレットに加工したものです。粗タンパク質が高く、またビタミン類やカルシウムも豊富に含まれています。アルファルファヘイは単味飼料だけでなく配合飼料としても広く使用されています。



品質管理(IPハンドリング)

非遺伝子組替え農作物が生産・流通・加工の各段階において、きちんと分別管理されてきたかどうかを

証明書等により、管理する方法をIPハンドリング(分別生産流通管理:Identity Preserved Handling)といいます。

当社では流通の一端を担う倉庫業者としてIPハンドリングを実施しています。



バリューチェーン

当社では、徹底した衛生・品質管理の基に荷役・保管・出荷された飼料用穀物はトラックやコンベアで配合飼料工場へ運ばれます。

食の安全・安心は、家畜の飼料原料からスタートしています。

世界各国からの輸入ルート

世界各国の原産国より積み出された飼料用穀物は、外国船により日本の主要港へ輸入されます。

その一部は石巻港へ入港し、東北の配合飼料工場や各メーカーへの供給のため当社のサイロへ一時保管されるため、当社は世界と東北を繋ぐ大事な役割を担っています。

各工場、メーカーへの出荷

徹底した衛生・品質管理の基に荷役・保管・出荷された飼料用穀物は、トラックやコンベアで配合飼料工場や飼料メーカーへと運ばれ、皆さんの食卓へと繋がります。



業務の流れ

東北の穀物供給を支える安心安全な品質管理体制と、多種多様な出荷形態を揃えています。

1入 港


荷役スケジュールが決定した船が入港。

2荷揚げ


海外から到着した穀物は2機のアンローダーで荷揚げされ、サイロまでコンベアで運ばれます。

3. 保 管


搬入された穀物を当社のサイロで保管します。サイロには鋼板製とコンクリート製があります。

4. 品質管理


サイロに保管した貨物は、毎日貨物の変化を監視し、品質状態を確認・記録しています。

5. トラック出庫・
  工場送りコンベア


ニューローダーを使用してトラックへ出荷、またはコンベアを使用して飼料工場へ出荷されます。トラック積設備(100t/h)×17系列と工場送りコンベア(100t/h)×2系列を保有しています。

6. 機械保守


搬入及び搬出等に使用する機械の点検や簡易的な補修は社員が行います。

操作室
ここで搬入から搬出までの機械操作を行います。